堤剛 チェロ・リサイタル Tsuyoshi Tsutsumi Cello Recital
※公演延期※2020年6月25日(木)に公演を予定しておりましたが、新型コロナウィルスの感染拡大の防止のため、日程2020年12月25日(金)に延期することといたしました。
※チケット完売
本公演に寄せて――
今回のプログラムは私にとって思い出深い作品ばかりであり、チェリスト堤剛として今何処まで作品の核心に迫っていけるか、というチャレンジに富んだものになりました。
松村先生の「肖像」は先生が佐治敬三氏をイメージして書かれた作品です。先生が何時も仰っておられたのは、如何に氏に大きな心を持ってサポートしてもらったかという事でした。
一柳先生の「コズミック・ハーモニー」は先生の夢が大きく膨らんだような作品であり、「内触覚的宇宙IV」は宇宙的な大きなものをピアノとチェロで表現させる湯浅先生ならではの作品です。
また武満先生の「オリオン」はその後チェロコンチェルト「オリオンとプレアデス」の原曲となった作品です。独特の美感覚がある、と申せましょうか。
「C6H」は新しい惑星が発見されC6Hと名付けられたことに三善先生が触発され、先生ご自身の天体を描かれたのがこの作品です。
細川先生の「線II」ですが、最後の方で弓を二本使うので初演の際大きな反響を呼びました。
そして新実先生の「横豎」は、私がアメリカのイリノイ大学で演奏した際大変高く評価されました。
最後の「BUNRAKU」は今やチェリストにとってスタンダードレパートリーになりました。
このバラエティーに富んだプログラムを十分にお楽しみ頂けましたら幸甚です。
――堤 剛
松村禎三「肖像」
一柳 慧「コズミック・ハーモニー」
湯浅譲二「内触覚的宇宙IV」
武満 徹「オリオン」
三善 晃「C6H」
細川俊夫「線II」
新実徳英「横豎」
黛 敏郎「BUNRAKU」
※プログラムは変更となる可能性があります。
《出演》
堤 剛 (チェロ)
土田英介 (ピアノ)
料金
※チケットは完売いたしました(2020.11.30)
一般:4,000円(当日:4,500円)
学生:3,000円(当日:3,500円)
出演者プロフィール
堤 剛 (チェロ)
名実ともに日本を代表するチェリスト。桐朋学園子供のための音楽教室、桐朋学園高校音楽科を通じ齋藤秀雄に師事。1961年アメリカ・インディアナ大学に留学し、ヤーノシュ・シュタルケルに師事。1963年よりシュタルケル教授の助手を務める。同年ミュンヘン国際コンクールで第2位、ブダペストでのカザルス国際コンクールで第1位入賞を果たし、現在に至るまで、日本、北米、ヨーロッパ各地、オーストラリア、中南米など世界各地で定期的に招かれている。
これまでに、日本藝術院賞(1992年)をはじめ、ウジェーヌ・イザイ・メダル(1973年)、芸術祭放送大賞(1974年)、中島健蔵音楽賞(1998年)、毎日藝術賞(2017年)、文化庁創立五十周年記念表彰(2018年)など多数受賞、表彰されている。また、2009年秋には紫綬褒章を受章し、同年、天皇陛下御在位二十年記念式典にて御前演奏を行った。2013年、文化功労者に選出。
録音においては、近年では『フランク&R. シュトラウス:ソナタ』と『ラフマニノフ:チェロ・ソナタ & ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第4番』(ピアニストは共に萩原麻未)を、マイスターミュージックより2017年と2019年にそれぞれリリースしている。
アメリカ・イリノイ大学教授、インディアナ大学教授を経て、現在、桐朋学園大学特命教授(前学長2004~13年)、韓国国立芸術大学客員教授。公益財団法人サントリー芸術財団代表理事、サントリーホール館長。日本藝術院会員。
土田英介 (ピアノ)
室蘭市出身。東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、同大学院修了。第53回日本音楽コンクール作曲部門第1位(管弦楽曲)。作品は、オーケストラ、室内楽、合唱、ピアノ、ヴァイオリン曲など多くの作品があり、国内外で演奏されている。2013年、東京文化会館にて『土田英介個展』を開催。ピアニストとしての活動も多岐に亘り、東京フィルハーモニー管弦楽団、東京交響楽団、国内外一流アーティストとの共演、新作初演など、多彩な活動を繰り広げてい
る。2017年3月末日まで、東京音楽大学ピアノ科教授、東京藝術大学作曲科講師を務め、現在、桐朋学園大学作曲科教授、洗足学園音楽大学作曲コース客員教授。
備考
協力:KAJIMOTO